
盆石を打つ
小さなお盆に描く、雄大な景色
加賀相阿弥流盆石
盆石
お盆の上に黒塗りの盆に砂と石を組み合わせて、
山、海、川などの風景を表現する伝統芸術

打つ
盆の上に景色を描くことを盆石を打つという
盆石を打つ人のことを打ち手という

自 然
黒石と白砂に加え、赤石、色砂、砂利、貝殻など、
自然の物で描く自然の風景


盆石の魅力と楽しみ方
限られた道具の中で描く自由で雄大な景色
石や砂はおいてあるだけ、何度もやり直せる
納得のいく作品ができるまで創作できる
だが、固めて残すことはできない
遠くに運ぶこともできない
だからこそ面白い
今は画面の中に画像として残すことができる
自慢の出来栄えはそのままの形で思い出になる
作品は、遠くの人に、沢山の人にも見てもらえる
スマホを使えば盆石は一層楽しめる
相阿弥流
相阿弥流は相阿彌真相が室町時代に作った盆石の流派のひとつ
石川の金沢、富山の小矢部で隆盛した
盆石には細川流、清原流、竹屋流などいくつかの流派がある
その昔、全国各地に数多くの流派があったが、時代とものにその多くは打ち手がいなくなり、片手で数えらえるほどになった
相阿弥流も廃流する寸前だったが、保存会を立ち上げ活動している
相阿弥流の一番の特徴は色にある
他流派は黒石と白砂だけを用いることが多い一方で、相阿弥流は赤石や緑石、色砂も使う


素材と道具
風景を描くための素材は基本、石と砂である
石は黒石、赤石、緑石、他にも鉱物が混ざったような石も用いる
砂は白砂、色砂、砂利や小石も使う
黒の塗盆は楕円の他、長方形や扇型もある
道具は、ふるい、羽根、刷毛、木の板、匙など
必要なものを自分で作るのも楽しい
道具をいれるための引き出しのついた引き出しつきの木箱を盆石箪笥と呼ぶ

相阿弥流盆石をやってみる
ワークショップに参加する
相阿弥流盆石保存会が運営するスタジオでワークショップを受講できます
旅行客向けの体験と在住者向けの教室の二つがあります
簡易盆石セットを購入する
軽い材料を用いた疑似石を使った簡易盆石セットが購入できます
Youtubeで公開されている技法・作品例動画を参考に作品づくりができます
本格的な盆石道具を収集する
自然物でできるのが相阿弥流盆石の魅力のひとつです
簡易盆石セットに自分で石や砂、羽根を集めるのも盆石の楽しみです
加賀相阿弥流盆石保存会
2022年、金沢の一人の文化人の声かけによって有志が集まり活動が始まりました
家元の血縁者はいませんが、家元から指導を受けた方を招き、その方の指導のもと、知識や技法がなくならないよう活動に取り組んでおります
保存会は定期的に創作会を行い、2年に1度、創作展を開催しております
加賀と頭についているのは金沢を中心に活動しているという意味合いです

創作会の風景
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創作展